ミナミヌマエビを飼育していると、水槽内のいろんな所にコケが発生することがあると思います。コケの種類は様々で、ガラス面のコケや、ゴムチューブのコケ、置物のコケなどが発生します。
僕たち人間の手で掃除すれば解決しますが、日々磨いたり、掃除したりめんどくさいんですよね。
そこで!ガラス面コケ取りに有効な貝を入れてみようかな?と思う人は多いと思います。
ヒメタニシはガラス面のコケ取りはもちろんのこと長生きで、水質を浄化する能力も持っています。
そんな有能なヒメタニシですが、ミナミヌマエビの水槽に導入して注意点やデメリットはないのか?と気になるところです!
この記事ではミナミヌマエビとヒメタニシの相性について記事にまとめました。参考にしてもらえれば嬉しいです。
ミナミヌマエビとヒメタニシは混泳の相性は良い◎
(写真:ミナミヌマエビとヒメタニシが仲良く混泳する写真です。)
ミナミヌマエビとヒメタニシは相性がとても良く、混泳に大変適しています。
混泳に適しているのはいくつかの理由があります。では、なぜ混泳に適しているのか?ここから紹介していおきたいと思います。
ミナミヌマエビとヒメタニシが混泳に適している理由7つ
①お互いが攻撃する事がない
ミナミヌマエビもヒメタニシもお互いを激しく攻撃する事はめったにというか、ほどないに近いです。接触したりしてビクッとしますがケンカして殺すようなことはしません。
そのため、お互いが攻撃によって傷つけられることもありません。
何より恐いのが、生体同士の攻撃によって付いた傷から寄生虫が体内に侵入したり、病気に感染する危険性がある事です。
生体が一旦病気にかかると他の生体に感染したり、水槽をリセットさせたり、治療から完治までが難しかったりと、色々とデメリットがあります。
何より、可愛いペットの命に関わってくるのが問題です(:_;)
その点は心配する事はありませんので、安心して飼育が出来ます(^^)
②大人しい性格同士
どちらの生体も大人しく、温和な性格です。
そのため、お互いを攻撃する事もありませんし、その分ストレスもお互いかかりません。
どちらの生体もゆっくりと動き、コケやフンなどをツマツマ・モグモグと食べてくれます。
お互いをエサとして食べてやろうというような事もありません。何故かというと、ミナミヌマエビもヒメタニシも歯も弱く、力も弱い生体だからです。
大人しい性格は他の生体と混泳させるのに良い条件の一つです。
③同じ環境で飼育できる
ミナミヌマエビ・ヒメタニシどちらも淡水で飼育できる生体です。
水質もPH6.0~7ほどの弱酸性から中性の水質で飼うことができ、最適な水温も20~27℃ですので、飼育する環境が全く同じです。
生活の基盤となる環境が同じという事は混泳させるにあたってとても重要な事です。
どちらも寒さにも強くヒーターなしでも飼育できますが、暑さにはどちらも苦手なので夏の高温には注意しましょう。
④水質浄化能力はミナミにはない!
どちらの生体も水槽のお掃除部隊・コケ取り要員として活躍してくれますが、ヒメタニシにはもう一つの凄い能力を兼ね備えています。
ミナミヌマエビや、他の貝にはありませんがヒメタニシは水質を浄化する能力を持っています。
生き物を飼育するにあたって、アオコ(グリーンウォーター)が発生する事があります。
アオコ(グリーンウォーター)とは水槽内で植物プランクトンが大量発生して出来た緑色の水の事です。
アオコが出来てしまうと飼育水に異様な臭いがし、水質も悪くなるうえ、見た目も悪くなります。
その対策としてヒメタニシを入れる事でアオコを食べてくれますので、結果水質が浄化され、綺麗な水になります(^^)
水槽内にヒメタニシを入れておくことで、アオコができにくい飼育水になります。
⑤食べるコケの種類が違う
(⇑写真:ガラス面コケ)
ミナミヌマエビとヒメタニシをコケ取り能力がとても高く、コケ取り要員として導入される方も多いと思います。
ミナミヌマエビ・ヒメタナニシどちらもコケを取る能力は兼ね備えていますが、違う点は食べるコケの種類です。
ヒメタニシの食べるコケ
ヒメタニシは、ガラス面の壁についたコケをパクパクと食べてくれ、ブルトーザーの様に回収してくれます。(笑)
ヒメタニシが食べるコケの種類はとても多く、アオミドロ、藍藻(らんそう)珪藻(ケイソウ)、斑点状藻のコケ、茶ゴケなど幅広く食べますので、ミナミヌマエビが食べないコケも食べてくれます!
ミナミヌマエビが食べるコケ
反対にミナミヌマエビは水槽下にフサフサとして生えた藻の様なコケや、石や岩などに付いた糸状のコケを取るのが得意です。
(⇑写真:糸状のコケ:アオミドロ)
水草とかに絡まったりする糸状のコケです。
数年前、水草アヌビアスナナに絡まり発生したことがありますが、発生初期だったのかミナミヌマエビを追加で導入するとそこから発生しなくなりました!
がんこなコケで有名ですが発生初期にミナミヌマエビを導入することで簡単に解決となりましたので参考ください♪
⑥混泳すれば、どんなコケにも対応可能に!!
ミナミヌマエビもヒメタニシもコケを食べますが、この2種類の生体を同じ水槽に入れる事で、すべてのコケに対応できます。
ミナミの苦手なガラス面のコケをヒメタニシに任せ、ヒメタニシが苦手な水草に絡まる糸状のコケをミナミヌマエビに任せることでいろんなコケに対応できるようになりますね。
一度コケが生えてしまうとメンテナンスもなかなか大変ですが、ミナミヌマエビとヒメタニシさんの力で私たちの掃除の負担も軽減してくれます!とっても優秀なコケ取り生体ですね。
日々のコケ対策としてはがっつりコケがでてから対策していくより、少しコケが出だした時に導入したり、自力でメンテナンスすることで水槽内を綺麗に保つことができます。
⑦毒が無い
貝類のなかでも毒を持った貝がいますが、アクアリウム用に混泳できるヒメタニシは毒を持っていません。
毒があればその毒で他の生体がやられてしまう危険性がありますが、その心配はありません。
もちろん、ミナミヌマエビも毒は持っていませんので、その点は安心して頂ければと思います(^^;
エビ&タニシ混泳飼育の注意点
餌:食べるものは充分に用意する
ミナミヌマエビもヒメタニシもコケ取り能力がとても高い生き物です。
コケ取り能力が高い=食いしん坊な生体です!笑
どちらの生体も基本的には人工エサは必要ありませんが、充分な食べ物が必要です。
ミナミヌマエビよりもヒメタニシの方がより良く食べますので、充分な食べ物が常にあるのか、ミナミヌマエビの分のエサは残っているのか、注意しておく事が重要です。
また、ヒメタニシの死因で多いとされているのが、以外かも知れませんが餓死です。
思いのほかヒメタニシさんはパクパクむしゃむしゃと良く食べてくれますので、水槽が綺麗になることは良い事なのですが、食べ物が不足していると感じたら、人工エサを与えてみましょう。
定期的な水換えとメンテナンスを!
ヒメタニシがいくら水質浄化をしてくれても、ろ過フィルターを使用していても汚れがありますので適度な水換えは必要です。
週に1回程度、水換えをし、綺麗な水槽を保つ事で生体の長生きにもつながります。水草なども汚れには弱いので定期的にメンテナンスを行うようにしましょう。
導入時は少数で試す(ヒメタニシ目安の導入数)
ミナミヌマエビとヒメタニシの相性は良いですが、一度にたくさんの生体を導入する事は危険です。
一つの水槽にあまりにもたくさん飼育しすぎると過密飼育と言って、生体のストレスの原因になったり、水槽内のバランスが崩れ水質が悪化から死因の原因にもつながってしまいます。
1リットル当たり生体1~2匹が適切とされていますが、水槽、ろ過フィルターの能力や生体の大きさなどで差があります。
ミナミ水槽にヒメタニシを導入する時の匹数目安
- 30㎝水槽:10匹
- 45㎝水槽:15匹
- 60㎝水槽:20匹~30匹
上記の数ぐらい導入すればコケが少なくなるのがわかると思います。すばやくコケを対策したい場合は数を追加してみてください。
ヒメタニシを導入してみてミナミの様子を観察し、水質が悪化していないなど、大丈夫そうなら少しずつ増やしていくようにしましょう。(ヒメタニシは水質悪化に強いですが、エビ:シュリンプは水質悪化に敏感な為)
水合わせについて
ヒメタニシだけを飼育していて、あとからミナミヌマエビを導入するというよりかは、ミナミヌマエビ水槽に⇒ヒメタニシを導入する方がほとんどだと思います。
ヒメタニシの水合わせについて
ヒメタニシは貝で丈夫そう!!といことから、水合わせをしている方があまりいないように思いますが実は重要なことがいくつかあります!
※もし、屋外で飼育されたヒメタニシや、採取したヒメタニシを導入しようとしている場合は下の記事を参考ください!!
ミナミヌマエビがヒメタニシを殺した?
ミナミヌマエビがヒメタニシを襲っていたのですが!と読者さんから連絡をいただきました!
実はそれは襲っていたわけではなく、既に死んでいた生体(ヒメタニシ)をつついている状態ですね。
ミナミヌマエビは雑食性の生き物ですので、魚の死骸も食べますし、ミナミヌマエビの死骸も食べます。他には死んでしまったヒメタニシやラムズホーンなどの貝類の死骸も食べてくれます!
死んだ個体が水槽内で放置されているより、ミナミが食べて処理してくれた方が水質の悪化は防げますね。
しかし生きている生体は食べませんので安心して頂いて大丈夫です(^^;。もしヒメタニシが襲われたとしても生きていれば殻にこもり防御できますのでミナミから殺される心配はありません!
◎ヒメタニシが死んでいる状態って!?よくわからない方は下の記事を参考ください!
↓↓タニシ生存確認の方法についてはこちら↓↓
ミナミヌマエビと混泳可能!その他の貝類
ミナミヌマエビ水槽にはヒメタニシとの混泳が一番オススメですが、他の貝とも混泳は可能なので紹介させていただきます。
石巻貝(イシマキガイ)
イシマキガイもコケ取り能力が高く、コケ取り要員として大変重宝されている貝です。
石巻貝は汽水という、海水と淡水が交じり合う水域に生息する貝です。淡水で飼育は出来るのですが、繁殖はできないので、水槽内で増えすぎることはありません。
よって、貝が増えたら困るという方にはおすすめです。ヒメタニシは増えても目で確認できるサイズなので間引くことは可能です。
ヒメタニシはもともと淡水の貝なのですが、イシマキガイはもともと淡水ではないので水槽内では短命になります。
ヒメタニシとイシマキガイを比べて
イシマキガイのメリット
- 水槽内で増えない
イシマキガイのデメリット
- 淡水の生体ではないので寿命が短い
- 水槽内で繁殖しない
- ヒメタニシにある水質浄化能力はない
- ひっくり返ると死ぬことがある
イシマキガイもミナミヌマエビに害を及ぼす事はありませんので、安心して混泳できますが水槽内に稚貝が発生してもいい方や、むしろ繁殖してほしい方はヒメタニシの一択です。
ラムズホーン:ピンクラムズホーン
ラムズホーンは見た目も可愛らしく、色々な色の種類が存在しており、人気のある貝です。
僕がアクアリウムをはじめた頃は気持ち悪いと思っていたのですが、いつからか、かわいい!!と思い今ではラムズホーン専用の水槽で飼育しています。笑
見た目の可愛さだけでなくコケ取り要員、残り餌掃除生体としても活躍してくれます。
ラムズホーンはコケも食べますが熱帯魚の残り餌を好む生態系です。
レッドやピンクやブルーなど、自分好みの色や水槽のイメージで選ぶことができ、ミナミヌマエビとの色のバランスも綺麗です(^^)
ラムズホーンも温和な大人しい貝なので、ミナミヌマエビを襲うことはありません。
ヒメタニシとラムズホーンを比べて
ラムズホーンのメリット
- ヒメタニシよりも増える(貝を増やしたい場合のメリット)
ラムズホーンのデメリット
- 水槽内で繁殖すると卵から見つけにくい稚貝が産まれるので完全に間引くことが難しい
- ヒメタニシにある水質浄化能力はない
- コケよりも残り餌を食べるのでガラス面のコケをあまり食べない
ラムズはコケ系より残り餌を掃除する傾向にあるのですが、ミナミヌマエビが残り餌掃除をしてくれていると思いますので、ガラス面のコケを掃除してくれるヒメタニシの方がいいでしょう。
ゴールデンアップルスネール
ジャンボタニシを品種改良した貝です。金色の大きい貝ですが、温和で大人しい為混泳に向いています。
ゴールデンアップルスネールもコケ取り掃除屋さんとして活躍してくれる貝です。
アップルスネールは食欲が高く、餌をたくさん与えないと餓死します。餌をたくさん与えると水質は悪化しますので、もし混泳したい場合はミナミヌマエビが水質悪化で死なないようにろ過フィルターの強化が必要です。
ヒメタニシとアップルスネールを比べて
アップルスネールのメリット
- かなりの食欲!!
アップルスネールのデメリット
- 食欲が強い:餌で水質が悪化する
- ヒメタニシにある水質浄化能力はない
- コケよりも残り餌を食べるのでガラス面のコケをあまり食べない
- 水草を食害する
- 冬はヒーターが必要
アップルスネールの食欲は強く、それに合わせて餌をあげていると水質が悪化してミナミが死ぬ可能性があります。また、マツモ1本など1日でなくなるレベルで食べます。混泳することは可能ですが、水質に敏感なミナミとの相性は微妙なところかもしれません。
ミナミヌマエビ水槽に貝を入れるならヒメタニシが一番オススメですが、他の貝系の種類について確認したい方は下の記事へアクセスください。
まとめ
ミナミヌマエビとヒメタニシ混泳のまとめです。
あまりに沢山飼いすぎると、水質悪化を招きかねないので、導入の際は注意してください。
ミナミヌマエビ水槽のガラス面コケ取り生体にはヒメタニシをおすすめしています。ヒメタニシの水質浄化能力と、長生きな所はかなりの魅力です!!
コケ取り生体ヒメタニシについて下のページに詳しくまとめています。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^♪