この記事ではミナミヌマエビの稚エビについて詳しく記事にまとめています。
- 水槽内でミナミヌマエビの稚エビを発見した方
- 繁殖に興味のある方
- 増やしたい方
は稚エビの飼育方法はかなり重要なポイントとなります。
間違った飼育方法で飼育すると増えないどころか稚エビを減らしてしまう注意点もあります。
この記事では、
- 稚エビ飼育方法
- 稚エビの繁殖:増やし方
- 稚エビが繁殖しない・増えない理由
- 稚エビの生存率を上げる方法
- 最速で稚エビ&排卵個体を増やす方法【裏ワザ2つ】
について詳しく説明していきますのでミナミヌマエビの稚エビを飼育する時の参考にしていただければ嬉しいです🦐
ミナミヌマエビの稚エビ飼育方法
稚エビにエサは必要?
基本的には稚エビにはエサは不要です。
と言っても、捉え方として【稚エビ専用のエサは必要ない】と言った解釈で考えてもらえたらと思います。
粉末の餌があれば稚エビにも与えれるのでそれをほんの少しあげるのもいいですね♬
生き物の種類によっては、成体と幼体で食べるもの(食べられるもの)が異なる場合があります。
例えば人間の場合でも、小さい赤ちゃんは柔らかいおせんべいやおかゆなどの柔らかい食べ物しか食べられませんが、成長するつれ硬いおせんべいなどの噛む力が必要な食品も食べられるようになっていきます。そのため、同じ食品でもひと手間加工が必要だったり、食品自体を大人と子供で変えなければならない場合があります。
しかし、ミナミヌマエビの稚エビの場合は、水草などに生えているコケや水草を水槽内に置いておくだけで勝手に食べてくれますし、わざわざ細かくちぎって口に運んであげる必要もありません。
稚エビは小さいですが自分で食べる能力を兼ね備えています。
注意していただきたい事は、稚エビも生きていますので水槽内にミナミヌマエビのエサになるものを絶対に切らせないようにしてください。
あまり量は食べませんが、生きていくためには食料が必ず必要です。餓死してしまわないよう気をつけて、稚エビの成長を見守りましょう。
※水槽内にコケや水草などがない場合は、メダカ稚魚用などの粉末餌を2日に1回でいいので耳かき1回分の量くらいを与えるといいでしょう。(30キューブ水槽で大人10匹、子供20匹の水槽です)
水換え注意(吸い込まないように!)
親個体とは違い、稚エビは本当に小さいので水換えの場合はプロホースで吸い込まないように注意しましょう!
流すバケツの中も稚エビがいないか確認してから流すようにしてください!吸い込んでいないと思っていてもバケツは見たら泳いでいた!!なんてこともありました!
視力が低い方は特に注意してもらえたらと思います!1匹でも多く稚エビを元気に育ててあげましょう(^^♪
繁殖:稚エビの増やし方
繁殖の条件・ポイント
①水質に注意【重要】
ここの水質とは、phペーハーの弱アルカリや、弱酸性のことではなく、水の汚れです!メダカや他熱帯魚に比べるとエビさんは水の汚れに敏感です。水質が汚れていると繁殖しないのではなく、シュリンプ達は生きていけないのでポツポツ数が減り繁殖する前に死んでしまうのでポツポツ数が少なくなっていきます。
僕がミナミヌマエビを飼育してきておもうことですが、増やすことを考えるのではなく、ミナミヌマエビを死なせないように育てることで自然に繁殖してくれるので増やすことができます。
水質を綺麗に保つには、ろ過が重要です。※水道水は綺麗な水ではありません!エビさんにはバクテリアのいない危険な水なので注意してください!
⇓ミナミヌマエビの水質と水温について詳しくは下の記事を参考ください⇓
②水温は適温を守る
ミナミヌマエビの飼育にあたって、最適な水温は20~27℃です。
この水温は、ミナミヌマエビが最も過ごしやすい環境ですので、快適な環境を作る事によって繁殖する確率も必然的に上がってきます。
水温を固定するのが重要ではなく、急激な水温変化がないように維持する事が大切ですね。
ミナミヌマエビは水温にこだわったりしなくても、20~27℃の範囲内で飼育していれば自然に繁殖してくれます。
③排卵できる環境を整備&隠れ家配置
稚エビをたくさん育てるにあたって、まずお母さんが卵を産む環境を作ってあげなければ何も始まりませんね…。
飼育水の汚れや水槽内に排卵の邪魔をする別の生体がいると、ストレスを抱えてしまったり、不健康になってしまう恐れがあります。そうすると必然的に卵を産まなくなりますので、環境づくりも重要なポイントです。
また、卵を産む場所として安定な足場が必要となりますので、砂利、ソイルや水草などを完備してあげましょう。混泳などしている場合は特に重要です!必ず配置しましょう♬
④健康な個体を選び、オスとメスを複数買う
購入の際に生体を選ぶ事ができる場合は、水槽を泳ぎ回ってるような元気のある個体を選ぶようにしましょう。
個体が選べない場合も、ネットで購入の場合はレビューなどを参考に購入を検討するのも(このショップから購入した個体は元気で長生きした、などのレビューを参考にするのも)一つの方法です。
また、当たり前のことですが、オスとメスがいなければ繁殖行為がなされません。
増やす目的や繁殖目的の場合は10匹~15匹程度購入をおすすめします。
オスとメスを複数飼う事で、出会いのチャンスを増やす事ができ、繁殖しやすくなりますね!
↓↓オスとメスの見分け方は下記の特徴の記事を参考にしてください。↓↓
繁殖:増やし方
繁殖のポイントを参考にして、いよいよ繁殖させてみましょう!
ポイント① オスとメスを飼う!
ある程度成熟したオスとメスでないと繁殖はしませんので、2~3cmほどに成長した個体を飼うようにしましょう。
ポイント② 隠れ家を作る:水草や流木を水槽に入る!
水草はミナミヌマエビのエサにもなりますし、稚エビが生まれた際の一時的な隠れ家にもなります。
他の生体がいる場合は、稚エビは必ず狙われますので水槽内に多めに配置してあげましょう。おすすめの水草は葉が柔らかいマツモやアナカリス、コケに近い品種のウィローモスです。
隠れ家があると妊娠したお母さんがゆっくりとストレスなく過ごす事が出来、稚エビが生まれた際も隠れ家として活用できるので、非常に重宝されます。
他種の生体が水槽内にいなくても、ミナミヌマエビの成体が稚エビを食べてしまう恐れがありますので、隔離する方が良いですが、少し目を離した隙に沢山孵化している場合もありますので、その際の一時的な避難場所として役立ってくれます。
隠れ家としてのおすすめは流通の多いマツモ、アナカリスなどの水草です。水草を多めに入れておくことで、隠れ家にもなり、生体たちのエサとしても役立ってくれます。
ポイント③ エビ:シュリンプを単独で飼育する
ミナミヌマエビの赤ちゃんは、他の生体にとって格好のエサになります。
そのため、水槽内に他の生体がいると直ちにエサとして食べられてしまいます。
同じミナミヌマエビでも、お母さんが自分の子供だと認識するほどの能力はないので、エサと勘違いされてしまう恐れがあります。
ポイント④ 稚エビを見つけたら直ちに別の場所に移動させる
エサと間違って食べられてしまわないうちに、稚エビを発見次第直ちに別の場所に移動させる方法があります。同じ水槽の水を共有できるタイプのサテライトがおすすめです。
もしくは、稚エビだけを育てる隔離専用の水槽を事前に準備しておく方もいますが増やしたことがない方は増えるかわからないので、先に用意はしなくてよいと思います。
ポイント⑤ 排卵個体は直ちに隔離(移動)させる
稚エビを見つけた段階で、別の場所に避難(隔離)させる事は稚エビを育てる・増やす事に重要な事です。【サテライト:産卵ケース】と呼ばれている、非常に便利なものも販売されていますので活用するのも良い方法です。
しかし、最も良い方法はお母さんの個体が排卵している段階で隔離させておくことです。
そうすると孵化した際に親エビ一匹(母エビ)と、赤ちゃんエビ達になりますので、必然的に食べられてしまう可能性が低くなります。
ただ、稚エビが生まれるとお母さんと離した方が生存率は高まりますので、母エビをまた隔離した水槽から移動させないといけません。
そのため、少し手間はかかりますが、稚エビを守るための良い方法ではあります。サテライトにも水草を少し入れておいて隠れ家を配置してあげてください。
繁殖に適した時期
自然界のミナミヌマエビは、水温が暖かくなる春先にかけて最も盛んな繁殖期に入りますが、室内飼育の場合は、自然界で繁殖期に入る際の水温と同程度に保っておけば、一年中繁殖が可能です。
よって、繁殖に最適な20~27℃を常に保つ事で、季節問わず繁殖させる事ができますので自分のタイミングで楽しむことが出来ます!
そこまで季節や水温の固定などは意識しないでいいと思います!
一度に産む卵(稚エビ)の数
個体差はありますが、平均して20~40匹前後でしょうか!
個体の年齢や健康状態や体質などで大きく変わってきますが、死なさないように育てればたくさんミナミヌマエビを増やす事が出来ますよ♪♪
稚エビが繁殖しない・増えない理由
稚エビが増えない場合、何らかの理由があるはずです。思い当たる事はないか、ここから確認していきましょう!!
メダカや熱帯魚と混泳している
メダカや熱帯魚類は自分たちの子供はもちろん、ミナミヌマエビの子供までエサと誤認識してしまって、パクパクと食べてしまいます。
釣りの餌でもミナミヌマエビは使われるくらい、魚からの人気はやばいです!( ;∀;)稚エビを育てたい側からすると非常に迷惑ですよね。
水槽内のレイアウトとしては、鮮やかな色の熱帯魚と主張しすぎないミナミヌマエビとの組み合わせはとても綺麗ですが、繁殖が目的であれば混泳は向いていません。
↓混泳する場合は下の記事を参考ください↓
共食いしている
少し前の項目でも触れましたが、ミナミヌマエビは自分の子供を食べてしまう恐れがあります。
人間でしたらあり得ない事ですが(笑)。。ミナミヌマエビはあまり視力が良くない事もあり、稚エビをエサと勘違いしてしまうそうです。(自分の)子供と感知するほどの能力がミナミさんにはないのかも知れませんね…。
栄養不足
栄養が不足してしまうと、健康状態もあまり良くありませんので自分が生きていくだけで精一杯の状態になってしまいます。
よって、繁殖能力も必然的に下がってしまいます。
人間と同じですが、不健康な状態は良い事は一つもありませんので充分な栄養(水草や餌)が足りているのかを日々確認して飼育していきましょう!!
稚エビの生存率を上げる方法
稚エビを隔離(移動)しよう
メダカなどと混泳している場合は生存率をあげるために隔離することで食べられてしまわずに増やすことが可能です。
他種の魚はもちろん、大人のミナミヌマエビにもエサとして食べられてしまう場合がありますので稚エビを見つけたら直ちに別の場所に(隔離)させましょう。
また、母エビが卵を持っている状態(排卵状態)を見つけたら、母エビをサテライトに隔離し、孵化したら母エビを元の水槽に移動させ、稚エビを守る方法も効果的です。この隔離をしなくてもミナミヌマエビは増えますが1匹でも多く稚エビを成長させたい場合はこの方法を使いましょう!
隠れ家を配置する
ミナミヌマエビの生まれ待った習性から、どうしても稚エビは成体に食べられてしまいがちですので、稚エビがいるという事を気づかせないために、隠れ家をつくってあげましょう。
隠れ家で一番簡単な方法は、水草を多めに入れてあげることです。
小さな稚エビさんはふさふさとした水草のおかげで、敵から逃れられる事ができ、たくさん繁殖出来るようになります。
ただ、100%守り切る事は少し難しいと思われますので、隠れ家は一時的な避難場所・対策方法だと思っておいてください(^^;
隠れ家としておすすめの水草は、もじゃもじゃのジャングルが作れるウィローモスです。個人的に好きです!笑
モスなどの水草で隠れ家作戦も効果的ですが、稚エビを1匹でも多く守る場合は別の所に隔離させる方が確実ですね。
稚エビを吸い込まない、ろ過フィルターを配置!
稚エビは皆さんが想像しているよりも、かなり小さいかも知れません。
稚エビの大きさは、おおよそ2mm前後です。視力が良い方であれば肉眼で確認できると思いますが、普段メガネやコンタクトをつけている方であれば、もしかすると裸眼では分かりづらいかも知れません。
そのため、フィルターに誤っていつの間にか吸い込まれてしまう恐れがあります。吸い込まれてもフィルター内で生きることはありますが、できるだけ吸い込まれないように吸引力が少なく、あまり隙間が無いものを選ぶようにしましょう。
隙間が多いと、その隙間に入りこんでしまう心配も出てきます。
安全なフィルターは底面フィルターと、スポンジフィルターです!その他フィルターの吸い込み口(先端)に稚エビ用のスポンジを取り付ける方法があります。
稚エビ&排卵個体を増やす方法2つ【裏ワザ】
方法は2つあります!
①アクアリウム店舗で排卵個体を探し回り、購入する方法
自分の水槽内での排卵を楽しみたい方には向いてませんね(;^ω^)
自分の水槽で排卵するのを待つのではなく排卵している個体を店舗で見つけてくる方法です笑。
その時に注意点があります!
排卵個体を選んで購入しないといけないので店舗によっては選べません!と断られる店舗もあります!
選んでも特に問題ない店舗でも、排卵個体のみ【通常価格の×5倍の金額です!!】と販売価格が値上がりする店舗もありますのでその点だけ注意してくださいね!
②オークションで排卵個体を購入する方法
ネットで排卵個体を購入する場合は輸送中の袋の中で稚エビが産まれている場合がありますので注意が必要です。
その場合でも返金、交換など基本的に対応してもらえないと思いますので、100%排卵している個体ではない点も注意しましょう!
この2つであればすぐに稚エビから飼育をスタートすることは可能です!
ヤマトヌマエビは繁殖可能?
ミナミヌマエビとよく似ており、比較されがちなヤマトヌマエビ。
単刀直入にいうと家庭での飼育の場合、一般的にはヤマトヌマビは繁殖しません。
その理由がヤマトヌマエビは繁殖にあたって【汽水】が必要です。
※汽水(きすい)というのは、海水と淡水が混ざった環境で、この汽水の環境を維持するには少しコツがいるので難しいと言われています。
また、ヤマトヌマエビの稚エビは孵化してから大きくなるまでは微生物を食べるので、エサの管理も難しいです。
反対にミナミヌマエビは、淡水で飼育&繁殖もできますので、環境さえ整えば比較的容易に繁殖出来ますのでチャレンジしやすいのもミナミヌマエビの良いところです(^^)
まとめ
子供さんの自由研究にもぴったりです!(^^)!
最後までお読みいただきありがとうございます