先日、読者様からメッセージをいただきました。
自然界で採取した貝をヒメタニシだと思って飼育していたのですが、全然違う貝だったんです・・・
との内容でした。
タニシの種類
ヒメタニシ
殻高約 3㎝~4㎝。
温度目安 5~30度
水質目安 弱酸性~弱アルカリ性
コケ取り能力も優れている事からアクアリウム界でかなり人気があり、注目度を高めています!!
コケまみれの水槽や、ろ過フィルターがない屋外水質、ビオトープ、睡蓮鉢など、いろんな水質、冬の水温にも対応できる丈夫な生体!!
コケ取り能力では、かなりの働き者でオークションや、熱帯魚ショップでも非常に人気があるヒメタニシさんです。
ヒメタニシはイシマキガイより4~6倍程度長生きします!僕はメダカや他熱帯魚の掃除屋さんとしてたくさんの水槽に導入しています!ヒメタニシ兄さんに名前かえようかな笑
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マメヒメタニシ
殻高約 1cm~3㎝程度。
温度目安 5~30度
水質目安 弱酸性~弱アルカリ性
通常のヒメタニシより少し小さい個体をマメヒメタニシと呼んでいます。
フグやスッポンなどの活き餌(生餌)に使う人はこの後紹介する、ヒメタニシ、マルタニシ、オオタニシより小さいタニシを重視することもあるので、熱帯魚ショップでは小さい個体とわかるようにマメヒメタニシとヒメタニシをわけて販売している店舗さんもあります。
マルタニシ
殻高約 4㎝~5㎝。
温度目安 5~28度
水質目安 中性~弱アルカリ性
大阪の淀川にどんな生体がいるか見に行った時には、ヒメタニシは確認できませんでしたが、マルタニシは数匹確認しました。
全体的に丸みを帯びており、殻表の模様により判別が可能とされていますが、外見での判別はやや難しいものとなります。
オオタニシと比べると少し最大体長が小さい。
ヒメタニシに比べるときれいな水を好み、高水温も苦手な貝です。
オオタニシ
殻高約 5㎝~6㎝。
温度目安 5~28度
水質目安 中性~弱アルカリ性
ヒメタニシ、マルタニシに多少似ているが大型で、殻底に比較的明瞭な角があるものが多い。
マルタニシに比べ殻に丸みが無く円錐状の殻も特徴とされている。
こちらもヒメタニシに比べるときれいな水を好み、高水温も苦手な貝です。
ナガタニシ
殻高約 4㎝~5㎝。
温度目安 5~28度
水質目安 中性~弱アルカリ性
※2017年現在ではアクアリウムショップなどではほぼ流通はしていません。
現在は琵琶湖にしか生息していないと思います。 長い殻が特徴的なので、他のタニシとは見分けがつきやすいかもしれません。
琵琶湖で採取している方に数匹いただいたので飼育していましたが、水質の悪化には少し弱い個体だと感じました。
他のコケ取り貝5種類
カワニナ
殻高約 4㎝~5㎝。
温度目安 5~26度
水質目安 弱酸性~弱アルカリ性
ホタルの幼虫はカワニナをエサとすることが知られ、環境汚染によりホタルとともに減少した種と言われています。
このことから汚染の進んだ川や田んぼの水路、河川などではほぼ見られません。
タニシ同様、メスは卵を体内で育てて稚貝を産む卵胎生です。
イシマキガイ
殻高約 2㎝。
温度目安 10~30度
水質目安 弱酸性~弱アルカリ性
僕がコケ取り貝として初めて飼育したのはこの石巻貝でした。ネットでもこの石巻貝の事をタニシ!と思っている人も多いのですが、石巻貝はタニシではありません。
石巻貝は汽水に生息する貝です。淡水では繁殖できないので、水槽内で増えすぎることはありません。
コケ取り貝を1匹も増やしたくない人にはこれがメリットになります。
タニシと違いひっくり返ると起き上がれず、戻してあげないとそのまま死んでしまうことがあるのがデメリットになります。
サカマキガイ
殻高約 1㎝~3㎝。
温度目安 5~30度
水質目安 弱酸性~弱アルカリ性
この貝はアクアリウムをしている方ならご存知だとは思いますが、水草を購入した時、採取水草についている事があります。アクアリウムをしている人からは気持ち悪いとかなり嫌われています。
コケ取り能力はないと言われていますが、多少はあります。
水質悪化にもかなり強く生命力はかなり強いです。水槽内に1匹いれば、卵などを産みつけられるため、水槽内に混入していた場合は迅速に駆除することをオススメします。
※繁殖スピードはメダカ、エビ、タニシとは比べ物にならないぐらい早い。
この繁殖スピードを利用して、亀のエサや、フグ(アベニーパファー)の餌用に増やしている人もいます。
ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)
殻高約 7㎝~10㎝。
温度目安 10~28度
水質目安 中性~弱アルカリ性
これはタニシとは違う生体でスクミリンゴガイ(アップルスネール)のことです。
見た目がタニシに似ていて、大きいのでジャンボタニシ!と言われるようになりましたが、スネールなのでタニシとは生態系が違います。
タニシよりも寒さには弱く、移動はかなり早いです。食欲も強く自然界では農作物を食害したり、卵の塊を産みつけるので、農家の人からはかなり嫌われています。汗
ゴールデンアップルスネール
先ほどのスクミリンゴガイの改良品種(アルビノ個体)がアクアリウムで人気のゴールデンアップルスネールです。
ヒメタニシの見分け方(画像付き)
ヒメタニシと他の貝を比較してみました。色での判別はしにくいですが、大きさ、形が違います。写真付きなのでわかりやすいと思います(^^♪
ヒメタニシとオオタニシを比較
ヒメタニシと比べると、
・オオタニシはかなり大型です。
・多少まるいことで見分ける事も可能です。
ヒメタニシとマルタニシを比較
ヒメタニシと比べると、
・マルタニシは少し大きいです。
・ヒメタニシ、オオタニシよりも、まるいことで判別は可能です。
マルタニシとオオタニシ見分け方
サイズはどちらも多きく、オオタニシ(画像右)の方がすこし大きくなります。
オオタニシ(右)に比べるとマルタニシ(左)はまるい個体です。
この2匹はかなり似ているのでぱっと見ただけでは、見分けがつかないかもしれません!
ヒメタニシとナガタニシを比較
ヒメタニシと比べると、
カワニナ同様細長くすぐに違いは分かると思います。
ヒメタニシとカワニナを比較
ヒメタニシと比べると、
・カワニナはかなり細長いのでこの違いはすぐにわかると思います。
ヒメタニシと石巻貝を比較
ヒメタニシに比べると
・石巻貝は小さく、形もタニシのような巻いた貝ではないのですぐに判別は可能です。
ヒメタニシとサカマキガイを比較
ヒメタニシと比べると、
・サカマキガイ(スネール)はかなり小さく、形も全然違うのでこれもすぐに見分けることができると思います。
ヒメタニシとジャンボタニシを比較
ヒメタニシと比べると、
・ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)は8㎝程度まで大きくなり、スネールなので動きも早く、形も全然違うのでこちらもヒメタニシと比べるとすぐにわかると思います。
まとめ
見た目は似ているスネール、同じタニシでも生態系の違い、適正水温、適正水質も違いますね。
幅広い水質、水温に対応できることや、メダカなど、屋外飼育ヒーターなしでも越冬できるのがのヒメタニシさんです。いや、ヒメタニシ様です。(笑)
下記の記事はヒメタニシ飼育についてすべての記事をまとめたページとなります。お読みいただければ幸いです。